■足の外科とフットケア~歩くことが人間の最良の薬 WALKING IS MAN’S BEST MEDICINE~
厚生労働省や日本整形外科学会は介護のいらない状態を保ち健康寿命をアップさせるために様々な取り組みをしております。その中でも歩行(ウォーキング)はことさら重要であり、そのためにはとにかく膝や足関節、足まで健康でなければいけません。膝の治療は4町内の医院でも一般的に行われております。ただ、足・足関節の治療に関しては専門的なアプローチが必要になってまいります。
国保中央病院には私を含めて2人の「日本足の外科学会」認定・認定医師が勤務しています。加えて、1人の皮膚・排泄ケア認定看護師が常勤しております。
足の外科というと足の骨折や外反母趾や変形性足関節症などの手術をイメージされる方が多いと思います。しかし、実際には足の爪や胼胝(へいてい)(たこ・うおのめ)・糖尿病などによる足の潰瘍や皮膚障害なども専門にしています。足は歩行にとにかくなくてはならないもので、足の健康が何より重要です。
当院では現在のところは整形外科の外来受診で対応しておりますが、今後足の外科ケアセンターとして医師と認定看護師、栄養士や理学療法士などのチーム医療でこれらを対処していく治療を開始していく予定です。
また、ロコモティブシンドローム(※1)やフレイル(※2)など運動機能が著しく低下して歩行のリハビリテーションも同時に必要な方に対しては、入院での加療も受け入れております。
今後も健康寿命を延ばすための取り組みを当院でも進めていく予定です。転倒しない、健康に歩き続けることを手助けできればと考えております。
※1…運動器の障害のために立ったり歩いたりするための身体能力(移動機能)が低下した状態
※2…加齢により心身が老い衰えた状態
院長 佐本憲宏
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